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2009/12/06 (Sun) 22:30
恋、愛、彼女 第1話~始まりは唐突に~

作者コメント:
これ正直ブログアクセス数とか稼げ無いし、まったくの自己満なんですが・・・w
それでも誰かの目に止まって、ほんのちょっとでも読んでいただけたら
それだけで私は感無量です!w
~~~~~~~~~~~~~~~

始まり、それは来るべくして来る物。
始まる、という事は終わる事。
来なかったら始まらない。
始まらなかったら終わらない。
それ故、いつも唐突に。
尚且つ、当然に。
それは、始まるのです。





―――恋、愛、彼女―――
     第1章 始まりは唐突に

 そよそよと涼しい風が吹く、雲1つない綺麗な夜、
 ベンチに2人、並んで座っていた……。
 他愛のない会話の中、その1人が口を開いた……。
「好きです!付き合ってください!」
「……ごめんなさい。」
 走り去っていく少女……、立ちすくむ少年。
 その夜、少年は枕を濡らした……。

「っとまぁ俺の実体験をそれっぽ~くしてみたんだけど、どう思う?」
「いや、ないでしょ。」
 俺の名前は太一、良くある名前だがそれはそれで味があると思っている。
 可もなく不可もない、平凡か一番じゃないか!
 そう自分に言い聞かせているしがない高校生だ……。
「まじ、キモイんですけどこれ。破って捨てて良い?」
「いやいやいや!!俺の青春の1ページをそんな軽い気持ちで捨てないでくれよ!」
 さっきから毒舌を吐いてるコイツ。
 高校で知り合ったんだけど、とにかく毒舌!
 他の追随を許さないほど毒舌……。
 コイツに名前をつけるとしたら 「this is dokuzetu!!」
 これで決まりだね、でも実際名前は薫。
 なんかカッコイイのでムカツク……。
「青春の1ページって、いくらで買えるの?」
「プライスレスですから!お金で買えない価値があるんだよ!」
「結局金にはならないんでしょ?マジ無駄……」
「そんな事言わないでさ、カオルにも青春の1ページってのがあるでしょ?」
 カオルはしばらく「う~ん」とか「あ~」とか唸って、
 はっ!と何かを思いついたようなそぶりを見せた後……、
 ものすごい事を言い放った。
「無い!!全く無い!!友達も居なかったし、部活も行ってなかった!」
 そんなことを笑いながら話せるコイツはすごいな……、と心底思った……。
「全く……、そんなんでよく引き篭もらないよな、俺だったら軽く3回は自殺未遂だよ」
「う~ん、特に不便だともつまらないとも思ったことなかったしなぁ……、
 中学の時からバイトしてたから、結構忙しかったしね~」
 とにかくコイツは金の執着心が半端無い。
 サイフの中に万券をチラつかせながら軽々と「ジュースおごって」といえるやつなのだ。
 「セコイ」「ケチ」その言葉がドンピシャで当てはまるのだから、逆にすごい……。
「恋愛とかも全く興味ないのか?すっげ~モテそうなのに……」
「告白された事は何度かあったな、全部振ったけど」
「え~……、もったいない……なんで付き合わなかったの」
「なんか、レベルが低かったから、それに……」
   キーンコーンカーンコーン
 カオルがなにか喋っている最中にベルが鳴った。
 きり~つ、きょ~つけ、れ~い
 日直が気だるそうに挨拶を済ませる。
 いつもと全く変わらない担任の挨拶を聞き、解散となった。
「カオル~、暇か?コーヒー奢るからちょい話そうぜ」
「残念、今日はバイトだ」
「ちぇ、じゃ~また明日な」
「はいよ~」
 カオルと色々と話したいことがあったんだけどな~。
 まぁいいか……。
 俺はそのまま友人と昇降口へ行き、解散した。

 特に用事が無かった俺は服屋に行って適当に時間を潰し、
 空が黒く染まった頃、家路に付いた
「あ~、暇だぁ……」
 そういいながらタバコに火を付ける。
 もう何年と続けてる慣れた動作だ。
 正直手を出す気はなかったのだが、友人に薦められていらい病み付きになってしまった。
 特に止める理由もないので惰性で吸い続けて早数年だ―――。

「少年、タバコは体良く無いぞ?」

 急にあらわれた声に、警官か!?とびびった俺はタバコを隠して振り向いた。
 そこに立っていたのは……カオルだった。
「なんだ、カオルかよ……、おどかすなよ!」
「な~に、事実を述べただけだ」
 カオルはそういうと俺の手からタバコをひったくって吸った。
「カオルも吸うんだ、意外だな」
「惰性で続けてるだけだ……」
「ふ~ん、俺もそんなもんだよ」
 俺は箱から新しいタバコを取り出し火を付ける……。
 長い沈黙、だけど心地よい時間が流れる。
 その静寂を破るようにカオルはタバコを踏みつけて消し……。
「家、上がってくか?」
 そう言った……。
「は?」
 一瞬パニックになり間抜けな声を出してしまった……。
 俺は恥ずかしさを隠すために深くうつむいた。
「だから、家上がってくか?丁度バイトも終わったし、コーヒーくらい出すぞ」
「いや、親御さんもいるだろうし……。それに……まずいでしょ……」
「親は居ないし、こっちは気にしてない。お前が良かったら上がってっていいぞ」
「いや……」
 俺が言い終わる前にカオルは歩き出した。
 まぁ、そんな気にするような関係でも無いし、しかたなく付いていく事にした。
 カオルはマンションの1室に住んでいた、
 そこは家族で住むには到底ありえない小ささで俺の疑問は増えて行った。
 エレベーターの中でもずっと黙ったままだ。
 俺が話さない限り、カオルは話さない。
 そんなのは入学当初から知っているが、俺は喋る気にはなれなかった。
「ここだ」
 短く言い放つカオル。
 俺は緊張したままお邪魔することにした。
「おじゃましま~す」
「お邪魔するなら帰ってくれ」
 カオルは真剣な顔でそういう……。
 はっはっはと全く悪びれた様子もなく「冗談だ」なんて言ってドカッとソファーに座った。
「全く、お前の毒舌にはヒヤヒヤするよ……。もっと優しくなれないもんかね」
「生まれたときからこの性分でね、どうやら直りそうにはない」
 そんな事を言いながらキッチンに立つカオル。
 どうやらコーヒーを入れてくれるみたいだ、落ち着いた俺は部屋の中を観察する。
 いかにもカオルらしい無機質な部屋だ。
 カーテンは無地の分厚いカーテン。
 パイプむき出しのベッド。
 透明なテーブルに高そうな液晶テレビ。
 ショールームのようなテーブル。
 しかし、決定的におかしい所がある……。
 それは、この部屋が1Kだって事だ。
 確実に一人暮らしを前提に作られた部屋にカオルは住んでいた。
 コーヒーの良い匂いが漂っくる……、沈黙に耐えられず俺が口を開く。
「なぁ、カオル……。ここ、家族で住んでるのか?」
「いや、一人だけだ」
「一人暮らしか?いいなぁ……、俺もしてみてぇ……。親は反対しなかったのか?」
「親は10年前に死んだ」―――
 
 俺は心底後悔した。軽はずみな事を言ってしまったからだ……。
 もちろん俺もそんな予感はしていた……。
 俺はそれをカオルに否定してほしくて、思わず口にしてしまっていた……。
「ご、ごめん……無神経だったな……」
「いや、気にしてないから大丈夫だ」
 カオルは言い終わると引き出しからタバコを取り出し吸い始めた。
 引き出しから取り出したタバコはラキーストライク。
 俺と同じ銘柄だったのがちょっと嬉しかった。
 俺もカオルにつられてタバコを咥える、
 しかし、ライターを何度こすっても火が付かない……。
 これだから100円ライターは!
「あ、ごめんカオル、ライターオイル切れちまったみたいだ……。
 悪いけどライター貸してくれない?」
 俺がそういい終わる前にカオルがzippoで俺のタバコに火を付けてくれた。
 その手付きがこの上なく自然だったのを、俺は気付いていなかった……。
「すまねぇな~。まったく、俺もzippo欲しいよ……。」
 俺が100円ライターに愚痴を吐いていると、ふっとカオルがつぶやいた。
「なんなら、1個あまってるけど……。いる?」
「な!!あのドケチで有名なカオル様が……!!明日は大雪か大嵐か……ひぇー!」
「あっそ、ならいらないのね。あとそのうっとしい喋り方やめろ、鳥肌が立つ」
「いりますいります!!すいませんでした!!ください~!!」
 フンッと鼻を鳴らしカオルは俺にzippoを投げた。
「いやぁ~、ありがとうございます!この御恩は一生忘れません!」
「明日学校に10万持ってきなよ」
「え!?マジ!?」
「嘘に決まってんだろ、ば~か」
 そのまま笑い転げるカオル、こういう所を見るとなんだか憎めないな~、
 と思い知らされるんだよね……。
 そこからは、特に他愛も無い話が続いた。
 学校の話しなど、色々だ。
 ほとんど俺が喋っていたがそれはそれで充実した時間だった。
 ふと、時計を見ると時間は11時を過ぎていた。
「さぁて、もらうもんもらったし、そろそろおいとましましょうかね、っと」
「あぁ、別に感謝してもらわなくていいぞ、それ捨てたくてウズウズしてたからな」
「ならありがたく頂いていきますよ~」
「そうしろそうしろ」
 あいかわらずいつもと変わらない冷徹な口調だったけど、どこかその深くに―――
 
 悲しみを感じた。

 すっかり空は黒く染まり、町行く人々もかなり少なくなっている。
 まだ夏は始まったばかりなのに、少し肌寒い風が俺を撫でて行った。
 俺はタバコを吹かしながら、今日のカオルとの会話を思い出し、一人笑っていた。
 はたから見たらかなりおかしな人だか、特に気にはならなかった
 車通りもすっかりなくなった道路でガラにも無く信号待ちをしていると、
 隣に同い年くらいの女の子が並んだ。
 「かわいい子だなぁ~」「何処の高校かな~」などと思考に浸って彼女を観察していると、
 どこかおかしな所を発見した、よっぱらっているのか体がフラフラしている。
 それなりに広い道路なのでトラックなどが行き来している。
 危ないな~とも思いつつ、まぁ大丈夫だろ、とタバコを吸おうとした次の瞬間。
 彼女の体がじょじょに前に傾いて行く。
 運悪く、かなり大型のトラックがこちらに向かってきている。
 考える暇も無く、俺は彼女の事を支えた。
「おい!!なにしてんだ!!」
 ……?
「おい!!大丈夫か!?」
 おかしい、かなり大声で言ったはずなのだが、返事がない。
 彼女の顔を見ると失神していた。
「うわ……。まじかよ……、どうすりゃいいんだ、これ」

―――恋、愛、彼女―――
              第1章 始まりは唐突に  完
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